保険ってなに?どんなときに役立つの?〜高校生のためのマネーリテラシー(パート2)

保険ってなに?どんなときに役立つの?〜高校生のためのマネーリテラシー(パート2)
大学生から保険に加入するべき?そもそも保険って何のためにあるの?
大学生になると、一人暮らしを始めたり、バイトやサークル活動をしたり、車を借りて友達と旅行に行ったりなど行動範囲が広がります。そして何かあれば大人として責任を追わなければなりません。

本人の病気やケガ、他人へのケガ、一人暮らしの場合は火災や盗難など、様々なリスクに直面したときのために、どうやって備えるとよいでしょうか?
また将来家族を持つようになるころにはどのような備えが必要になるでしょうか?

この記事では保険に加入するべきかを検討している方へ、保険とはどういうものか、どのような場合に必要になるかについてわかりやすく解説していきます。
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1. 保険ってなに?何のためにあるの?

質問 Q.保険ってなに?
回答 A. 保険は一言でいうと「助け合いの仕組み」です。
たくさんの人が、少しずつお金を出し合って、
大きな共有の準備財産を作り、
お金を出し合った人の中で困っている人に必要なお金が支払われる
「一人は万人のために、万人は一人のために」という仕組みが保険です。
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質問 Q. 保険は、何のためにあるの?
回答 A. 保険は簡単にいうと「いざというときの備え」です。
病気やケガ、火災や事故は、いつ起こるか分かりません。

大学生に保険が支払われたケース:
・大学に通学中、自転車で人とぶつかり相手にケガをさせた・自分も転倒してケガをした
・バイト先で階段から転倒し、ケガをした
・研究室で実験中に薬品が右足のふとももにかかり、やけどをした
・サークル活動中に相手と接触しけがをした
・短期留学している中で食べた物が非衛生的で腹痛を起こした
・一人暮らしを始めた時、大学やバイト先の人間関係に悩み適応障害と診断された


このような「いざというとき」のために事前に準備しておくことも大切です。
「保険」はお金で心配をしないですむように、必要となる費用をあらかじめ備えるためにあります。

まずは国の保険「社会保険」とそれを補完する役割の「民間保険」について知りましょう。

社会保険と民間保険 〜生活の保障とリスクへの備え

社会保険
日本は社会の基盤として国民の生活を保障するための社会保険制度があります。

「年金保険」、「医療保険」、「雇用保険」、「労災保険」、「介護保険」など
国や地方公共団体などが一定水準の保障を行う制度のことです。
人々の様々なリスクに備えて、人々があらかじめお金(保険料)を出し合い、実際にリスクに遭遇した人に、必要なお金やサービスを支給する仕組みです。

「公的年金制度」とは、国が管理・運営を行う年金のことです。
国民年金は、20歳〜60歳までの日本国民全員が加入する年金(基礎年金)です。
それにプラスして会社員であれば「厚生年金」、任意で民間企業が販売する「私的年金」に加入することができます。

「公的医療保険制度」は、全ての日本国民が、日本全国どこでも同じ医療費で平等に医療が受けられる制度のことです。
日本では「国民皆保険制度」が導入されており、全国民が必ず公的な医療保険に加入することになっています。
公的医療保険制度の代表的な例を挙げると「国民健康保険」と「健康保険」の2種類があり、どちらに加入していても3割の自己負担で医療機関の受診ができます。

「雇用保険制度」は、労働者が失業した場合に、安定した生活を送ることや再就職の促進を図るために必要な給付を行う制度のことです。

「労災保険(労働者災害補償保険)」は、業務中または通勤中における労働者の負傷・疾病・障害・死亡に対して、労働者自身やその家族に対して保険給付を行う制度です。

「公的介護保険」は「社会全体で高齢者を支える」という理念のもとで創設され日本国民は40歳になると全員が加入することになる保険です。65歳以上になると公的介護保険のサービスが受けられます。


民間保険
社会保険制度が国民の生活を保障するためにあるのに対し、
民間保険は万が一のリスクに備えるために任意で入るものです。
民間保険は公的保険ではカバーできない負担分を補うためにあります。

生命保険: 人の生死や病気・ケガを保証する保険 
損害保険: 物が壊れた時の損害等を補償する保険

・生命保険
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公的保険(社会保険)で医療費が3割に抑えられると言っても、がん・脳疾患・心筋梗塞といった三大疾病になった場合は、医療費は高額になります。

公的保険でカバーできない例としては、
入院した際の「差額ベッド代」「食事代」「先進医療費」
がんと診断されてからの「通院費」「手術費」などがあります。
長期入院の場合は、これらの自己負担額がどんどん膨れ上がってしまいます。

民間保険に加入していれば、契約内容次第でこれらの自己負担分が保障され、お金の心配が低減されます。

・損害保険
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損害保険は事故や災害によって被った損害分を補償する保険です。
損害保険には主に自動車保険や火災保険、地震保険、海外旅行保険などの種類があります。

自動車保険は運転者や事故の被害者、対物事故の物的損害、所有する車自体に生じた損害などに備える保険です。

住まいに関する保険は建物や家財を天災のリスクから守るためにあります。火災、風水害、盗難などに対する「火災保険」と地震や噴火、それを原因とした津波などによる破損などに対する「地震保険」などです。

海外旅行保険は海外旅行中の病気やケガにより病院で診察を受けた際の治療費などをカバーしてくれる保険です。


民間保険は保険会社によって保険の種類や保障範囲が様々ですのでよく比較検討してみてください。
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2.国の保険と民間の保険の違いは?

日本では、公的保険(社会保険)が保障の主要部分であり、民間保険は公的保険を補完する役割を担っています。

公的保険には、(1)強制加入(2)保険料が一律または所得に応じて決められている(3)給付内容が決まっている(4)国や自治体による公費負担がある、という特徴があります。

いっぽう民間保険は、(1)任意加入(2)年齢や性別、職業によって保険料が決められている(3)保障の内容は契約者が自由に決められる、という特徴があります。

民間保険は「国が運営する社会保険だけではリスクに対応できない」と考えている人のためにあります。
たとえば、自動車で事故を起こした場合、本人のケガだけなら社会保険によってある程度対応できますが、もし歩行者に大ケガを負わせてしまった場合には社会保険では対応できません。このようなリスクに対応するためにあるのが自動車保険です。

ほかにも、4人家族で「サラリーマンの夫」「専業主婦の妻」「幼い子供2人」のような家族構成の場合、サラリーマンの夫が不幸で亡くなってしまうと、残された遺族の生活はおそらく大変なことになるでしょう。このようなリスクに対応するためにあるのが生命保険です。

このように、「社会保険だけじゃ補償できないようなリスク」に対応するために民間保険に加入することになります。したがって、民間保険に加入するときは「自分のライフスタイルにはどのような民間保険が必要か」をしっかり考えてから契約するかどうか決めましょう。

3. ライフプランに合わせて、社会保険、民間保険、資産形成の利用を組み合わせましょう

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公的保険(社会保険)では風邪のときでもケガをしたときでも、病院で健康保険証を提出すれば保障されます。 また出産時や死亡時、退職時にも公的な保障が受けられます。
公的保険だけではカバーしきれない、様々なリスクに備えておきたい場合には民間保険の検討も必要になります。
貯金がある程度あれば民間保険に加入する必要性は低いとも言われますが、いつどのようなリスクがやってくるか、どれくらいの貯金があれば安心できるかには様々な考え方があります。

あなたの10年、20年後・・・
どの様なライフイベントがあり、お金はいくら必要なのか、どんなリスクが想定されるかを考えてみましょう。

ライフプランニングにはあなたの価値観や夢、目標を意識することが必要です。例えば、結婚をするのかしないのか、自宅を購入するのかしないのか、会社員になるのか自営業者になるのか、など。
それを具現化、数値化したものがライフプランであり、「個人や家族の現状把握・人生計画」が見えてきます。
将来どんな人生を送りたいか自分の構想を持ってから、自分にとって必要な備えを考えてみてください。


※もっと知りたい方にはこちらがオススメです
金融庁ウェブサイト「高校生のための金融リテラシー講座」
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