【初心者必見】NISAで積立投資は必ず儲かる?金融庁のデータはウソをついている!

2024年11月1日
執筆者:土屋 ごう
【初心者必見】NISAで積立投資は必ず儲かる?金融庁のデータはウソをついている!
「NISA(積立投資)は必ず増える」と思っていませんか?

NISAのつみたてシミュレーションでも右肩上がりのグラフが表示されますよね。
実はこのシミュレーション、ある現実を見落としていて、現実は思うようにいかないことも。

本記事では、シミュレーションと現実の差異を解説し、失敗しないためのポイントをお伝えします。
あなたの大切なお金を守るために、ぜひ参考にしてくださいね。
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金融庁のデータが「ウソ」になってしまう理由

金融庁のデータが「ウソ」になってしまう理由
NISAでの積立投資に興味を持つ方にとって、金融庁が提供する つみたてシミュレーターは資産の増え方をイメージできる便利なツールです。

しかしこの試算を鵜呑みにすると、実際に積立投資を始めてから肩を落とすことになってしまうかもしれません。

シミュレーションどおりに資産は増えない

まずは金融庁のつみたてシミュレーターで下記の条件を入力した試算結果をみてみましょう。

 ● 積立額:毎月3万円
 ● 年利:5%
 ● 運用期間:10年
表
元本360万円が10年後に 466万円になると算出されます。

この数字と右肩上がりのグラフを見ると、「続ければ確実に増えるんだ」と安心するかもしれません。
しかしこのシミュレーションは「理想的な条件下」で試算した結果です。

シミュレーターの前提は
毎年5%ずつ安定して増えつづける」ですが、
現実の投資環境は株価や経済の変動に大きく影響を受けます

好調な年もあれば不調な年もあり、毎年同じ利回りで増えつづけるわけではありません。

こうした現実の変動を考慮せずシミュレーション結果を鵜呑みにすると、実際には「思ったより増えない」と落胆しかねません。

金融庁のシミュレーションは「わかりやすさ」を優先している

では、なぜシミュレーターは現実と異なるグラフを表示するのでしょう。

シミュレーターは 投資未経験者に投資のイメージを持ってもらうことを目的としているからです。
そのために「シンプルでわかりやすい結果」を表示し、リスクやマイナスへの配慮が二の次になってしまっています。

シミュレーションは投資の大まかなイメージを掴むためには役立ちますが、あくまで目安です。

現実の相場は好調なときも不調なときもあります。
シミュレーションの「安定的に増える未来」だけを期待してはいけません。

実際の運用成績を見てみよう

実際の運用成績を見てみよう
では、シミュレーション結果と現実にはどのくらいの差が生まれるのか、過去の「悪い10年」と「よい10年」で全世界株式型の投資信託を積み立てた結果を具体的にみていきましょう。

悪い10年のケース(1999年〜2008年)

あえて先に1999年から2008年までの「悪い10年間」から紹介します。

先ほどと同じく毎月3万円ずつ積立投資をおこなった結果が下図のとおりです。
表
元本360万円が10年後には約276万円となり、84万円ほどのマイナスです。
金融庁のシミュレーションでは約466万円になるとされていましたよね。

シミュレーションとの約200万円の差は、シミュレーションの前提である「毎年5%の安定成長」に対して実際の市場が大きく変動したためです。

1999年〜2008年はITバブルの崩壊やリーマンショックが起こり、世界の株式市場が大きな打撃を受けた期間です。
シミュレーターはこうした市場の変動を反映できないため、現実とのあいだにギャップが生まれてしまいます。

よい10年のケース(2014年〜2023年)

次に、2014年〜2023年までの「よい10年間」をみてみましょう。

毎月3万円ずつ積み立てた結果が下図です。
表
この期間は投資環境が良好で、元本360万円が倍以上の約731万円にまで増加しました。年率にすると13%を超えています。
米国テクノロジー企業の成長や円安などが追い風となり、資産も大きく膨らみました。

2014年〜2023年、つまりここ最近の10年間は投資のパフォーマンスがとてもよい時期です。

直近10年の実績やシミュレーション結果を鵜呑みにして「必ず増える」と誤解したまま投資を始めると、後々失敗を招きやすくなってしまいます。

では、危険だから投資はやっぱりやめておくべきか?といえば、答えは NOです。

長期的に置いておけるお金があるなら、将来のためにも投資をすべきです。

積立投資を成功させるために知っておくべきポイント

積立投資を成功させるために知っておくべきポイント
「悪い10年」のグラフをみて怖いと感じたかもしれませんが、ポイントを押さえていれば逆転も可能ですよ。

ここからは積立投資を成功させるためのポイントを2つ紹介します。

長く積み立てつづける

運用期間が長くなればなるほど、資産がマイナスになる可能性を減らせます

先述した1999年〜2008年の「悪い10年」を耐えて、運用期間をさらに2013年末までの15年間に延長するとどうなっていたでしょうか。
表
投資元本540万円が2013年末には1,000万円を超え、年率7.95%プラス成長に転じました。

相場にはよい時期も悪い時期もあり、 運用期間が長くなればなるほど資産評価額はならされていきます

また世界経済は上下の波を繰り返しながら基本的には成長の方向に動いていくため、悪い時期があっても統計的にはいずれプラスに転じる可能性が非常に高いといえます。

この結果からわかるように「投資ではマイナスになる可能性もある」と知り、価格が下がったときにも辛抱強く積み立てつづけることが重要です。

…実は、確率的には10年間積み立てを続ければマイナスにはなりにくく、ITバブルの崩壊やリーマンショックが起こった1999年〜2008年が特殊な期間だったともいえます。

しかし確率が低いからといって、今後も悪い時期が訪れないとは限りません。リスクが比較的低いといわれる積立投資でも油断は禁物ですよ。

下がっても途中で売却しない

相場が悪くなって評価額がマイナスになったとき、うろたえて売却してしまうと損失が確定します
さらに、資産を投資信託から引き上げてしまうために回復のチャンスも逃します

先ほどの「悪い10年」のように、10年経って評価額がマイナスだったとしても、15年、20年と続ければ高確率でプラスに転じるでしょう。

下がっても 売却だけはしないように固く心を決め、コツコツと積み立てつづけることが投資を成功に導く鉄則です。

シミュレーションと現実の違いを理解して賢く積み立てよう

シミュレーションと現実の違いを理解して賢く積み立てよう
最後に、本記事の要点をおさらいしておきましょう。
Check
1. 金融庁のシミュレーションは安定成長を前提としており、現実の動きとは異なる
Check
2. 1999年〜2008年の「悪い10年」は相場の下落により運用資産が元本割れした
Check
3. 2014年〜2023年の「良い10年」ではシミュレーション結果以上に資産が増加した
Check
4. 成功のカギは長期投資。評価額が下がっても売却せずコツコツ積み立てつづける
過去の実績を使って具体的にお伝えしてきましたが、もしかしたら「悪い10年」をみて、積立投資に対する不安や恐怖心を抱いたかもしれません。

しかし、繰り返しになりますが、積立投資は「長い目で」「下がっても売らずに続ける」という 基本さえ押さえれば怖いものではありません

もし長期的に置いておけるお金があるなら、将来のためにも、ぜひ自信を持って投資を始めましょう!

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