「ペアローンやめとけ」は嘘!共働きならペアローンを組むべき理由をFPが解説します
2024年10月1日
執筆者:土屋 ごう
執筆者:土屋 ごう
以前から「ペアローンやめとけ」といった趣旨の投稿をよくみかけますが、共働き夫婦を応援するFPとしては、共働きだからこそ積極的にペアローンを活用すべきだと考えています。
本記事では、共働き夫婦がペアローンを組んでマイホームを購入すべき理由と注意点について解説します。
マイホーム検討中の方はぜひ参考にしてください!
本記事では、共働き夫婦がペアローンを組んでマイホームを購入すべき理由と注意点について解説します。
マイホーム検討中の方はぜひ参考にしてください!
ペアローンとは、
同じひとつの物件に対して夫婦それぞれが同じ金融機関でローンを組む方法です。
つまり1物件に対して2本のローン契約が発生します。
夫婦がお互いの連帯保証人となり、物件の所有権は自己資金も含めた資金の負担割合と同じ持ち分割合で共有名義になります。
金利や借入期間、金額は各々設定できるしくみで、
たとえば「夫は固定金利の35年で5,000万円 / 妻は変動金利の25年で3,000万円」といった組み方も可能です。
つまり1物件に対して2本のローン契約が発生します。
夫婦がお互いの連帯保証人となり、物件の所有権は自己資金も含めた資金の負担割合と同じ持ち分割合で共有名義になります。
金利や借入期間、金額は各々設定できるしくみで、
たとえば「夫は固定金利の35年で5,000万円 / 妻は変動金利の25年で3,000万円」といった組み方も可能です。
ペアローンの利点は、夫婦のどちらか1人がローン契約するよりも大きな金額を借り入れられる点です。
住宅ローンの借入可能額は申請者の年収や職業、資産状況によって上限が決まり、言わずもがなですが無限に借りられるわけではありません。
ペアローンは返済能力のある2人が各々ローンを組むため、1人の場合よりも多くの額を借りられます。
税金面に関しては夫婦それぞれが 住宅ローン控除(年末の住宅ローン残高の0.7%を所得税などから最長13年差し引ける制度)を使えますので、税金も抑えられます。
住宅ローンの借入可能額は申請者の年収や職業、資産状況によって上限が決まり、言わずもがなですが無限に借りられるわけではありません。
ペアローンは返済能力のある2人が各々ローンを組むため、1人の場合よりも多くの額を借りられます。
税金面に関しては夫婦それぞれが 住宅ローン控除(年末の住宅ローン残高の0.7%を所得税などから最長13年差し引ける制度)を使えますので、税金も抑えられます。
「ペアローンはやめておけ」といわれるゆえんは、借入額の大きさに対する「万が一のリスク」の大きさでしょう。
くわしくは 後述しますが、
離婚によって自宅の名義をどちらか一方に変更する(=どちらかが自宅を所有しつづける)にしても、
自宅を売却するにしても、金銭面や手続きの面で大きな負担がかかります。
また夫婦いずれかが死亡した場合、死亡した人の債務は団信によって完済されますが、遺されたパートナーの債務はそのままです。
こうなるとその後の返済がかなり大変になってしまいます。
くわしくは 後述しますが、
離婚によって自宅の名義をどちらか一方に変更する(=どちらかが自宅を所有しつづける)にしても、
自宅を売却するにしても、金銭面や手続きの面で大きな負担がかかります。
また夫婦いずれかが死亡した場合、死亡した人の債務は団信によって完済されますが、遺されたパートナーの債務はそのままです。
こうなるとその後の返済がかなり大変になってしまいます。
冒頭でも述べたように、わたしは
共働き夫婦ならペアローンを組むべきだと考えています。
その2つの理由を解説しましょう。
その2つの理由を解説しましょう。
夫婦のどちらかが単独でローンを組む場合は、ペアローンを組む場合よりも借りられる金額が小さくなります。
予算が下がれば当然、購入できる物件の選択肢も狭まってしまいます。
「そんなのわかってるよ!」という声も聞こえてきそうですね。
しかし選択肢の減少はご家族にとって想像以上にマイナスだとわたしは考えています。
予算が下がれば、希望の条件を満たす物件(とくに立地のよい物件)に出会いにくくなり、もしかしたら妥協が必要になるかもしれません。
立地を妥協すれば、通勤や、会社−自宅−保育園や学校の行き来に余計な時間とストレスがかかるでしょう。
毎日のことですから、立地を妥協するデメリットはとても大きいと思いませんか?
それならペアローンを組んで立地のよい場所に暮らし、仕事で高いパフォーマンスを発揮して昇給・昇進、スキルアップの転職をするほうが、後々お金も楽になるでしょう。
そもそも、 夫婦2人とも働いているのですから、片方だけがお金を出し、自宅が片方の所有権になるのはおかしな話ではないでしょうか。
予算が下がれば当然、購入できる物件の選択肢も狭まってしまいます。
「そんなのわかってるよ!」という声も聞こえてきそうですね。
しかし選択肢の減少はご家族にとって想像以上にマイナスだとわたしは考えています。
予算が下がれば、希望の条件を満たす物件(とくに立地のよい物件)に出会いにくくなり、もしかしたら妥協が必要になるかもしれません。
立地を妥協すれば、通勤や、会社−自宅−保育園や学校の行き来に余計な時間とストレスがかかるでしょう。
毎日のことですから、立地を妥協するデメリットはとても大きいと思いませんか?
それならペアローンを組んで立地のよい場所に暮らし、仕事で高いパフォーマンスを発揮して昇給・昇進、スキルアップの転職をするほうが、後々お金も楽になるでしょう。
そもそも、 夫婦2人とも働いているのですから、片方だけがお金を出し、自宅が片方の所有権になるのはおかしな話ではないでしょうか。
2つ目の理由として、よい物件はリセールバリューも高く、売却しやすい点があげられます。
とくにマンションを購入する場合は意識したいポイントです。
たとえば30歳で新築のマンションを購入するケースを想像してみましょう。
子どもが結婚して巣立ったためもっと小さな物件に住み替える、あるいは施設に入るなどで売却する可能性がありますよね。
もし80歳で売却するとなれば、マンションもすでに築50年とかなりの中古物件になっています。
50年経てばもしかしたら不動産(マンション)の評価基準は変わっているかもしれませんが、
立地のよさや管理体制といった点は引き続き重要な要素でありつづけるでしょう。
マンション購入を検討している方は、 資産価値の観点もぜひ頭に入れておきたいところです。
とくにマンションを購入する場合は意識したいポイントです。
たとえば30歳で新築のマンションを購入するケースを想像してみましょう。
子どもが結婚して巣立ったためもっと小さな物件に住み替える、あるいは施設に入るなどで売却する可能性がありますよね。
もし80歳で売却するとなれば、マンションもすでに築50年とかなりの中古物件になっています。
50年経てばもしかしたら不動産(マンション)の評価基準は変わっているかもしれませんが、
立地のよさや管理体制といった点は引き続き重要な要素でありつづけるでしょう。
マンション購入を検討している方は、 資産価値の観点もぜひ頭に入れておきたいところです。
「共働きならペアローンを組むべきだ」と申し上げていますが、前提条件として必要な2つの覚悟を最後に紹介します。
夫婦共働きだからこそペアローンをおすすめするのであり、裏返せば
ペアローンを組むなら仕事を辞めない覚悟を持ちましょう。
とはいっても、病気やケガ、親御さんの介護などは予測もできませんし仕方のないことです。
もしもそれ以外の理由で退職する予定や可能性があるなら、状況が落ち着くまでマイホームの購入を延期する選択をおすすめします。
お子さんの学校の事情などでどうしても今にこだわるなら、ペアローンは組まず、単独ローンで購入しましょう。
その際も、できるだけ都心近くなど通勤しやすい環境を選び、いったん仕事を離れるとしても「退職」はしない方向で考えたいところです。
とはいっても、病気やケガ、親御さんの介護などは予測もできませんし仕方のないことです。
もしもそれ以外の理由で退職する予定や可能性があるなら、状況が落ち着くまでマイホームの購入を延期する選択をおすすめします。
お子さんの学校の事情などでどうしても今にこだわるなら、ペアローンは組まず、単独ローンで購入しましょう。
その際も、できるだけ都心近くなど通勤しやすい環境を選び、いったん仕事を離れるとしても「退職」はしない方向で考えたいところです。
これからマイホームを購入するのに離婚を考えている方はいらっしゃらないはずですが、大切なことなので「
離婚は大きなリスクだ」と認識しておきましょう。
マイホームをお持ちの夫婦が離婚する場合、基本的には自宅を売却することになります。
一般的には購入から時間が経っていないと売却価格がローン残高を下回りやすく、残債分を補填できなければ離婚・売却後も返済が続いて協議が難航するおそれがあります。
自宅の所有権をどちらかの単一名義に変更する場合は、ローンも単独ローンに変更しなければなりません。
金融機関によっては条件を課されるため、残債が多ければ多いほどハードルが高くなります。
少し余談になりますが、時々、結婚して間もない段階でマイホームを購入(検討)するご夫婦がみられます。
円滑なマイホーム購入といった観点でも、お子さんが生まれて、産休・育休や転職などある程度のイベントが落ち着いてからのほうが、条件も固まっているため比較的楽に進められますよ。
マイホームをお持ちの夫婦が離婚する場合、基本的には自宅を売却することになります。
一般的には購入から時間が経っていないと売却価格がローン残高を下回りやすく、残債分を補填できなければ離婚・売却後も返済が続いて協議が難航するおそれがあります。
自宅の所有権をどちらかの単一名義に変更する場合は、ローンも単独ローンに変更しなければなりません。
金融機関によっては条件を課されるため、残債が多ければ多いほどハードルが高くなります。
少し余談になりますが、時々、結婚して間もない段階でマイホームを購入(検討)するご夫婦がみられます。
円滑なマイホーム購入といった観点でも、お子さんが生まれて、産休・育休や転職などある程度のイベントが落ち着いてからのほうが、条件も固まっているため比較的楽に進められますよ。
最後に、本記事の要点は下記のとおりです。
- 1. ペアローンとは1つの物件に対して夫婦で2本のローンを契約する方法
- 2. 共働きならペアローンを組んで、妥協せず希望の物件を購入すべき
- 3. ただしペアローンを組むなら仕事をやめない・離婚しない覚悟が必要
マイホーム購入は人生のうちトップレベルの大きな買いものであると同時に、生活の基盤となる非常に重要な買いものでもあります。
「ペアローンはリスクが高いからやめておいたほうがよい」という投稿もよくみかけますが、家を妥協して夫婦どちらか(あるいは両方)が毎日不便な思いをするのはいかがなものでしょうか。
共働きならペアローンを組んでよい物件に暮らすべきだとわたしは思います。
弊所は共働き夫婦のお金の悩みを全力で応援します。
もちろんマイホーム購入のご相談にもご対応しております。妥協しないマイホームを実現しませんか。
下のバナーまたはこちらのお問い合わせフォームから、お気軽にお問い合わせください。
「ペアローンはリスクが高いからやめておいたほうがよい」という投稿もよくみかけますが、家を妥協して夫婦どちらか(あるいは両方)が毎日不便な思いをするのはいかがなものでしょうか。
共働きならペアローンを組んでよい物件に暮らすべきだとわたしは思います。
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