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45歳のマイホーム購入、35年ローンでも大丈夫?相談事例から解説します!

2024年8月9日
執筆者:土屋 ごう
  • 45歳のマイホーム購入、35年ローンでも大丈夫?相談事例から解説します!
晩婚化や晩産化が進み、40代でマイホームを購入するご家庭が増えています。

ここで悩ましい点が住宅ローンの借入期間でしょう。

たとえば45歳で35年ローンを組むと、繰り上げ返済をしなければ完済は80歳です。
一方で借入期間を短くすれば毎月の返済負担が大きくなってしまいます。

本記事では、実際の相談事例をもとに45歳前後のマイホーム購入における住宅ローンの考え方を解説します。
【ご相談者|Aさん・男性】
● 40代なかばの共働きご夫婦
● お子さん2人(小学校高学年・低学年)
● 子どもが成長し、今の住まいでは手狭になってきたためマイホーム購入を希望
● 家計をあまり把握できていない、もしかしたら使いすぎているかも…?

45歳前後のマイホーム購入で考えるべき3つのポイント

  • 45歳前後のマイホーム購入で考えるべき3つのポイント
住宅ローンを契約するにあたり、まず購入する物件のメドを立てておく必要があります。

「物件探しもこれから」という方はここで紹介する3つのポイントから考えてみてください。

1. 子どもの進路

お子さんが小学生の場合、 中学受験をするかどうか、方向性は定まっていますか?

私立中学に進学するか否かで、今後の教育費のかかり方が大きく変わってきます。

私立中学に進学する場合は小学4、5年生から塾通いが始まり、その後一般的には大学まで教育費がかかり続けます

一方、私立中学に進学しない場合、教育費のかかり時は大学受験〜大学生です。

お子さんの進路がマイホームの金額・住宅ローンの返済額に影響を及ぼすため、家を買う前に方向性を決めておきましょう。

もし今すぐに決められないなら、私立中学に進学する想定で計画を立てていきます。

2. 物件の地域

とくに公立の小学校・中学校に通うお子さんを持つご家庭では、物件の地域にも配慮が必要です。
なぜなら公立の学校は 学校区の定めがあるためです。

お子さんを転校させてもよいご家庭、あるいは私立中学に通う(予定の)ご家庭は、土地・物件の比較的安い地域を検討するとよいでしょう。

一方で子どもを転校させたくないのなら、現在の学校区内で物件を探す必要があります。
そのためマイホームの購入価格がこの段階でおおむね決定します。

3. 家計の状況

最後に、現在の家計の状況を把握できていますか?

住宅ローンの契約・返済にあたり、家計に どの程度の余裕があるのかどのぐらいの余裕を生み出せそうか、整理しておきましょう。

家計簿をつける・振り返るなどして家計の状況を把握できたら、家計の改善に取り組みます。

家計を改善するには収入を増やすか、支出を減らすかの2パターンです。

両方取り組めるならそれに越したことはありませんが、Aさんご夫婦のようにフルタイムの共働き世帯は、支出の削減から取り組んでいくことになります。

パートナーのどちらかが時短勤務中、パートなどの非正規雇用であれば収入アップを図りやすいのですが、フルタイムの共働きでは収入アップが容易ではないからです。

3つのポイントについて、Aさんのご家庭は下記の方向で進めることになりました。
  • Check
  • 1. 中学受験はしない
  • Check
  • 2. 転校もさせない(マイホームは学校区内で探す)
  • Check
  • 3. 家計簿をつけて家計の状況を把握し、支出減に取り組んでいる
1と3からマイホーム・住宅ローンにどれだけお金をかけられるかが決まり、2から物件の相場がおおよそ決まったため、いよいよ住宅ローンをどのように組むか考えていきます。

3つのポイントについてくわしく知りたい方は関連記事もあわせてご覧ください。

45歳前後で住宅ローンを組む3つのポイント

  • 45歳前後で住宅ローンを組む3つのポイント
45歳前後で住宅ローンを組むポイントは下記の3つです。

 1. 35年ローン
 2. 頭金なし
 3. 固定金利


35年ローンかつ頭金なしと聞くと、完済時の年齢や借入額について不安を感じるかもしれませんね。

なぜこの3点がポイントなのかくわしく解説していきます。

1. 35年ローン

45歳でも35年と長期のローン契約を勧める理由は、毎月の返済負担が軽くなるからです。

同じ契約金額なら、借入期間が短いほど月々の返済額が大きくなり、借入期間が長くいほど月々の返済額は小さくなります。

45歳で35年ローンを契約すると完済は80歳ですが、月々の返済負担をできるだけ小さくして教育資金や老後資金の貯蓄に励みましょう。

その後、退職のタイミングや教育費のピークをみて繰り上げ返済をおこない、完済を早めます。

2. 頭金なし

もし貯蓄がじゅうぶんにあり、いくらか頭金を払える余裕があるとしても、戦略的に「頭金なし」を選択します。

今まとまった金額を支払うと、今後教育費がかさんで家計を圧迫するおそれもあるためです。

たとえば国公立大学を希望していたが私大に進学することになった、浪人して予備校に通うことになったなど、将来どうなるかは誰にもわかりません。

預貯金があれば不測の事態にも柔軟に対応できるため、今余裕があるとしても貯蓄を残しておき、後々の繰り上げ返済を検討しましょう。

3. 固定金利

とくに家計に余裕のない世帯は、固定金利で住宅ローンを組みましょう。

変動金利と固定金利を見比べると、どうしても変動金利の低さを魅力的に感じますが、固定金利の最大のメリットは返済額が最初から最後まで一定である点です。

返済計画を立てやすく、「金利が上がっても返済額は変わらない」安心感は想像以上に大きなものですよ。

参考までに、りそな銀行とみずほ銀行の住宅ローン金利をみてみましょう。
  • 表2
2024年8月1日時点
りそな銀行:融資手数料型の金利
みずほ銀行:ローン取扱手数料型の金利
参考:
ローン金利│お金を借りたい│りそな銀行
住宅ローンの金利一覧 | みずほ銀行


2024年に入ってから金利が上昇しはじめましたが、35年で2%未満ならじゅうぶんに低水準といえます。

今後の金利上昇に耐えうる家計の余裕があるなら変動金利を検討する余地がありますが、自信がなければ固定金利での契約をおすすめします。

45歳前後のマイホーム購入は老後資金の準備も並行

  • 45歳前後のマイホーム購入は老後資金の準備も並行
40代なかばでマイホームを購入するなら、忘れてはいけないのが 老後資金の準備です。

マイホーム購入後、早ければ数年で教育費のピークが訪れ、教育費のピークが終わる頃にはすでに定年を迎えてリタイアしているかもしれません。

「住宅ローン・教育費でお金を使ってしまったために老後資金が準備できていない」という状況に陥らないように、老後資金の準備も並行していく必要があります。

毎月貯金するお金を捻出する方法

月々の貯蓄に関しては「 45歳前後のマイホーム購入で考えるべき3つのポイント」が役立ちます。
簡単におさらいしましょう。

1. 子どもの進路
  お子さんの進路(とくに中学受験)が決まると、必要な 教育費の算段がつけられます

2. 物件の地域
  物件の地域が決まるとおおよその物件価格が決まるため、住宅ローンの契約額の予測が立てられます
 (住宅ローンの組み方は前章参考)

3. 家計の状況
  家計の状況を把握し、1、2を考慮して月々の無理のない貯蓄額を算出します

また貯蓄するお金を捻出するために、フルタイムの共働き夫婦であればまず支出の削減に取り組みましょう。

老後資金の貯め方

老後資金は預貯金ではなく NISAでの積立投資またはiDeCoで準備していきます。

「投資は損をするかもしれないから怖い」との声もよく耳にしますが、預貯金ではお金をふやせません。

また40代なかばであれば、老後の生活が始まるまでまだ20年ほどの時間があります

参考までに、下のグラフをみてください。
5年、20年、30年、40年の各期間、世界株での積立投資をおこなった結果、元本の何倍に着地したかを表しています。
  • 表
出典: NISA恒久化 長期分散投資のチカラを信じよう 編集委員 田村正之 - 日本経済新聞

積み立てを20年続ければほとんどの確率で元本を上回り、平均で資産は2.35倍になります。

唯一元本と同程度になったのは、未曾有の金融危機であったリーマン・ショックの直後でした。

しかし、ここで積み立てをやめずにあと1年続けていたとしたら、資産は元本の4割増まで回復したこともわかっています。

投資にはリスクがつきものですが、時間を味方につけてコツコツと取り組んでいきましょう。

なおNISAでの積立投資とiDeCoの最大の違いは、 解約(引き出し)のしやすさです。

iDeCoは60歳になるまで引き出せませんが、NISAはいつでも解約できます。
家計や気持ちの余裕に応じてどちらか片方または両方を活用しましょう。
なお、Aさんは支出を削減して捻出したお金でNISAの積立投資を始める計画を立てています。

45歳のマイホーム購入は35年ローンでも問題なし!

  • 45歳のマイホーム購入は35年ローンでも問題なし!
本記事ではAさんご夫婦の相談事例をもとに、40代なかばのマイホーム購入における住宅ローン契約のポイントを解説してきました。
簡単におさらいしておきましょう。

45歳なかばでマイホーム購入・住宅ローンを組むなら…
  • Check
  • @ お子さんの進路・物件の地域・家計の状況を把握する
  • Check
  • A 住宅ローンを組む際は長期(35年)・頭金なし・固定金利を基本に考える
  • Check
  • B NISA・iDeCoで老後資金の準備も並行する
現実的な住宅ローンの返済額や月々貯蓄にまわせる金額の算出、繰り上げ返済の適切なタイミングなどは、 キャッシュフロー表をつくると一目瞭然です。

キャッシュフロー表は、住宅ローンと教育費を支払いながら老後資金を準備するロードマップとなり、お金の流れの可視化によって不安な気持ちを和らぐ手助けにもなります。
  • キャッシュフロー表
キャッシュフロー表|FCTGファイナンシャルプランナーズ

FPはライフプランニングのプロであり、弊所でももちろんキャッシュフロー表の作成や住宅ローンに関するご相談を受け付けております。

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